CHUBBY

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茶日

  • 2021.02.20

    空間づくりの話

     

    これまでに何度か、新規店舗の内装や

    リニューアルなどをお手伝いさせて頂いたことがある。

     

    もちろん、内装のプロではないが、

    CHUBBYも茶日も可能な限り内装は、自分の手を使ってきたし、

    技術的に、工期的に難しい場合はプロにお願いしてきた。

     

    昨年も12月にオープンした、経堂の「ことこ茶店」という

    お茶屋さんの内装をお手伝いさせてもらった。

     

    ボクはお店をつくる際は、基本的に

    そのお店で働く人と一緒に手を動かしたいと思っている。

     

    どんな些細な部分でも構わないし、

    未経験でも不得意でも関係ない。

     

    自ら手を加えた内装は

    驚くほど愛しく思えるし、

    日々、気を配る時間が増えていく。

     

    自然と気配りの行き届いた空間になっていくし、

    徐々に店主の色に近づいた空気感が生まれ、

    それが温もりとして空間を駆け巡る。

     

    一緒につくり上げていく過程においても

    ちょっとしたトラブルや事故は付き物で

    そんなひとつひとつが

    モノや空間のストーリーとなっていき、

    お客さんとの間のコミュニケーションとなる。

     

    そうしてようやく空間は形を成し、

    その場所独特の佇まいが生まれる。

     

    内装は、人それぞれ好みの分かれるものだけれど、

    良い佇まいのお店は様々な色があっていい。

     

    そんな場所がこれからも増えていくと嬉しいし、

    自分もそこに携わっていけたら幸せだ。

     

    空間に大切なのはストーリー。

     

     

     

     

     

  • 2021.02.12

    音楽=ライブになる

     

    展示会以外でのCHUBBYでの取り組みとして

    ライブがある。

    住宅地のため、音量や頻度など制限はあるものの

    近所のご協力を得て、

    数々のライブをつくってきた。

     

    残念ながら、このようなご時世なので

    昨年の3月から、まともなライブは開催できていないけれど。

     

    理想とする景色は、

    ふらっと寄った大好きな店で

    たまたま聴こえてきた生の音に感動した

    という出会い。

     

    情報が摂取しやすくなった時代は良い部分も多いが、

    未知のものや偶然に飛び込むことが少なくなった気がする。

     

    目的を持って好きなミュージシャンのライブに行くことも

    とても素敵なことだが、

    好きなお店や人を通して、出会った新たな衝撃は格別だ。

     

    YouTubeなどで無料で音楽に触れる機会が増え、

    CDも以前ほど売れなくなり、

    悲観的に捉えられている部分もあるが、

    ボクは良い側面もあると思っている。

     

    こんな時期だから尚更、

    画面越しや音源だけの音楽では

    何かとても物足りない。

     

    音源ってのは

    新たな音楽に触れるきっかけとなるか、

    生で味わった体験を呼び起こすものとして

    位置付けしてもいいのではないか。

     

    それが無料で提供されることによって

    より多くの人に届き、

    聴いた皆さんが「生を味わいたい!」と思ってもらえるような

    環境が望ましい。

     

    心震えるような感動や

    心穏やかにする安らぎは

    ナマでしか味わえない。

     

    ナマの破壊力に勝るものはない。

     

    昨年末、タイミングよく、

    国技館で開催された、ギタージャンボリーを観に行った。

    久しぶりの生のライブ。

    戦友の渾身のステージは、昨年の一年分のモヤモヤを

    完全に払拭してくれた。

     

    音楽も作品も空間も人も

    ナマに触れてほしい。

    ナマに触れることで、心を震わす機会を

    もっともっと日常に取り込んでほしい。

    それが豊かに生きる1番の方法だ。

     

     

    日常が戻ったら、

    必ず聴きたいライブがある。

     

    それはとても幸せなことだ。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

  • 2021.02.10

    絵(作品)と飲食店の関係③

     

    「好きなことは仕事にするな」

    昔ほどではないけれど、

    この言葉は今もなくならない。

     

    それだけ、好きなことを仕事にしたり、

    自分で道を切り開こうとしている人には

    困難が待ち受けているという証拠だ。

     

    でもさ、人生において

    仕事は切り離して考えることはできないし、

    日々の時間の大半を仕事に費やす人たちも多いわけだから

    出来るだけ好きなことをしていたいと思うのは当然。

     

    だからこそ、好きなことをして生きていきたいと思う人を

    応援していくことが大切だと思うし、

    そういう環境を整えていくことが未来を広げていくと思う。

     

    CHUBBYでの展示を決める際に

    作品の質を優先順位の1位には設定していない。

     

    CHUBBYの雰囲気に合うかどうかを

    気にしてくださる方も多いが、

    最も重要なのは、CHUBBYで開催する意味があるか。

    ということ。

     

    つまりは、応援し合う関係が構築できるかという話。

    それは、店と作家という関係だけでなく、

    店と作家、作家とお客さん、店とお客さんの3つの関係が

    等しく成り立つかどうか。成り立たせようとしているかどうか。

     

    絵を買うという行動を定着させることはここ日本において

    難しい行為だとされてきた。

     

    でもその場を長年続けてきた、ボクが気付いたことは

    日本人は、「この人を応援したい」と思ったときに

    惜しみなく情熱を注ぐことができるということ。

     

    これは日本人の美徳であり、素晴らしい感情だと思う。

    応援したいと思うような関係を築くことが

    その道で生きるチャンスを増やしてくれる。

     

    そして応援される側は受け取るだけでなく、

    応援してくれた方々にも

    心の豊かさや感動、刺激といったものでお返しをする。

     

    その相互の関係を持続していくことで

    絵が売れるようになり、

    その場に奇跡が起こっていくのだと思う。

     

    まさにそれが、この現代において取り組むべき課題で

    共存する世の中をどうつくっていくかということ。

     

    飲食店は、お客さんの顔が見えるので

    その関係がわかりやすい。

    だからこそ、この関係を他業種にも広げていくことで

    好きなことを仕事にできる人を増やしていきたい。

     

    現在、飲食店を含め、

    作品展を行なっている場も増えてきたことは

    非常に嬉しく思うし、

    様々な場所で、この関係が生まれていってほしいなと思う。

     

    展示をする側はその関係性を見極めて

    自分のスタイルに合った場を選びながら、

    素晴らしい空間を創り続けていただきたい。

     

    CHUBBYも新たな出会いを含め、

    これからの空間づくりを楽しみにしている。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

  • 2021.02.07

    絵(作品)と飲食店の関係②

     

    日本にあるギャラリーや美術館は

    元々、興味がある人が集まるようになっている。

     

    それでも昔に比べると、

    今は間口がかなり広がった方だと思う。

     

    場所により、役割は様々だが、

    うちの場合は、「ゼロをイチにする」役割を目指している。

     

    実際にほぼ興味のなかった人たちが

    CHUBBYで過ごす時間を重ねることにより、

    自然と目を向けたり、作品に向き合う姿を見てきたし、

    「初めて絵を買いました」

    という奇跡の瞬間に何度も立ち会ってきた。

     

    代田橋という各駅停車の駅で

    人通りの少ない(ほぼない)お店で

    ここまで作品が売れるようになったのは

    持続した小さなアプローチの成果だと思う。

     

    一度、作品を購入していただいた方は

    絵を購入する喜びや

    作品を自分の家に飾るという豊かさを

    手にすることができるので

    「気に入った作品は購入するものだ」という

    価値観が根付いていく。

     

    CHUBBYで「イチ」になった価値観は

    どこかの場所で、2にも100にもなるに違いない。

     

    小さな小さなアクションかもしれないが

    こんなことでしか変えていけないものもあると思う。

     

    そんなアクションに応えてくれた、

    一人一人の満足気な表情が

    日々のモチベーションを生んでくれている。

     

    ちなみにボクはアートの世界に明るくない。

    美大を卒業したわけでもないし、

    美術史を勉強したこともない。

     

    だからアートの世界をどうしたいとか、

    アートとは何かなんてさっぱりわからないけれど、

    わざわざ、代田橋まで観に来てくださる方に

    驚きと観に来て良かったと思ってもらえるような

    空間づくりをいつも目指している。

     

    展示を続けているのも

    アート界の貢献ではなく、

    「好きなことで生きていく人」を

    増やしたい、応援したいと思っている。

     

    仕事を選んでいく選択肢はもっとあってもいいと思う。

    本気で国民全員が個人事業主になればいいと思っている。

     

    それはボクの独立時の経験から得た気持ち。

     

    次はそんな話。

     

     

     

     

     

     

     

  • 2021.02.07

    営業時間のお知らせ

     

    緊急事態宣言延長のより

    2月8日(月)からしばらくの間、

    下記のように営業時間を変更します。

     

    17:00 – 20:00 / 月〜金

    15:00 – 20:00 / 土日祝

    火曜定休

     

    上記の予定でひとまず。

    ご確認の上、ご来店下さいませ。

     

     

     

     

  • 2021.02.06

    絵(作品)と飲食店の関係①

     

    CHUBBYは15年前のオープン当初から展示を続けている。

    最初の数年は2週間ごとに。

    その後、期間は基本的に4週間に。

    2年前に展示スペースを拡張した。

     

    そのシステムは徐々に手を加えてきたものの、

    絵画だけでなく、写真やアクセサリー、古道具、器、靴、

    洋服、テキスタイル、立体物等、様々なジャンルの展示を

    開催してきた。

     

    当初、掲げてきた目標は

    「アートを日常へ」

     

    ボクはCHUBBYを開業する前、

    2年ほど、ロンドンのギャラリーで働かせてもらっていた。

    そこで見た景色は

    わざわざ、作品を観に行くのではなく、

    日常において作品に触れる機会が多いという景色。

     

    ギャラリーも堅苦しいものでなく、

    子供が遊びにきたり、老人が休憩する場所でもあった。

     

    有名、無名に関係なく、

    まるでスーパーで野菜を買うかのように

    当たり前に作品を購入していく姿があった。

     

    そんな土壌があるからこそ、

    自分の得意とすることや好きなことで生きていくことを

    目指す人が生まれ、育ちやすい環境があるのだと気付いた。

     

    日本でその土壌を築いていくためにどうすればいいか。

    その一つの答えが「絵と飲食店の関係」だった。

     

    コーヒーを一杯。お酒に立ち寄る。

    友人と食事。

    そんな日常に作品に触れる機会があれば、

    敷居も下がる。

     

    絵を購入するということは

    ある種、奇跡のような行為だけれど、

    日常の景色を変えていくことで

    小さなアプローチになるかもしれない。

     

    そんなはじまり。

     

     

    つづく

     

  • 2021.02.04

    CHUBBYの変化②

     

    そして、スタッフの卒業など

    様々なタイミングが重なり、

    思い切った方向転換をしました。

     

    全ての料理の提供をやめ、

    昼も夜も、カフェとお酒のみ。

     

    飲食店として、展示があり、ライブがある。

    という立ち位置から、

    「飲食店+ギャラリー+ライブスペース」

    という全てが横並びの関係へ。

     

    展示や企画に関して言えば、

    内容や規模的に飲食店ではできなかったことが

    できるようになりました。

     

    ライブでは、CHUBBYのご飯が定番でしたが、

    様々な料理人とコラボできる機会も増えました。

     

    基本的にすべてのオペレーションを一人で行っていますが、

    必要であれば、その場限りのチームを組める、

    機動力が生まれたのも一つの楽しみです。

     

    「CHUBBYの料理が大好きでした」

    そんな声が今でも聞こえてきて嬉しく思いますが、

     

    今のように、

    顔の見える関係でこの場が存在すること、

    CHUBBYの商品は

    ○ここで過ごす時間であること

    ○この場で生まれる体験であること

    のようなお金を軸とした物差しに捉われないものが

    これからのボクらに暮らしに

    大切なことではないかと思います。

     

    人との繋がりがなくては

    個人の成長も心の豊かさも何も生まれないと

    信じています。

     

    全国にあるこのような場が

    少しでも増え、長く続いていくように

    自分自身も店主として、一人のお客として

    日々を過ごしていきたいです。

     

    まだまだ可能性のあるこの空間。

    CHUBBYのこの先に

    ボクが最も期待をしているのかもしれません。